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母の弟である叔父は、健康診断によって糖尿病であることがわかりました。
その時は糖尿病の初期段階であったので、自覚症状はありませんでした。その時から糖尿病への対処・治療をしていればよかったのですが、叔父は何の治療もせず、ほったらかしにしてしまいました。
叔父にしても、糖尿病という病気が悪化するとどれほど怖いものなのかを知らなかったのでしょう。しかも自覚症状がないのですから、自分が病気であることの実感もなかったと思います。糖尿病であると診断された時、叔父は
20代と若かったこともあり、食事も普通に食べ、お酒も飲んでいたようです。
糖尿病と診断されて約 10年が経過し、だんだんと自覚症状が現れてきました。そして糖尿病の合併症が発症しました。
糖尿病の合併症は、目の網膜に障害が出る「糖尿病性網膜症」、腎蔵に障害がでる「糖尿病性腎症」、知覚神経・運動神経・自律神経などに障害がでる「糖尿病性神経障害」の 3大合併症がよくみられるものです。
叔父は糖尿病の 網膜症、腎症を発症してしまいました。
糖尿病性網膜症では、網膜症がかなり進行してしまい、網膜剥離を起こし、両目の視力がとても落ちてしまいました。
すぐに手術を受けないと失明してしまうとのことだったので、両目とも手術することになり、まず片方の目から手術を受けました。
しかし、手術により片方の視力は無くなってしまったのです。そのため、違う病院に変えたところ、この状態で手術はしないほうが良い、とのことで、もう片方の目の手術はやめました。
手術をした病院の判断ミスには憤りを感じます。病院によって判断が違い、間違ってしまうこともあるので、他の病院での判断も聞いてみることも重要であると思います。
目の手術の後もとても大変だそうです。手術後は目は動かせないのでもちろん目は使えません。目に負担が掛からないようにうつぶせに寝て、その状態のまま動けず
1週間。そしてようやく目の包帯が取れるということです。
手術したものの視力を失ってしまったので、手術を受けなければ良かったと、叔父はもちろん、叔父によく付き添っていた私の母もかなりショックだったようです。
手術を受けていないもう片方の目は、別の病院でレーザー治療をして、視力を維持することができたようです。
糖尿病性腎症では、腎蔵の機能が停止するほど悪化してしまい、人工透析を受けていました。
人工透析は、血液透析ともいい、血液を体の外へ出し、透析器に血液を通して老廃物を取り除き、すぐに体内にもどすという治療です。
ただ、人工透析は 1週間に 3回は行わなければならず、1回にかかる時間は約 5時間と、毎日の生活にかなり負担の大きい治療です。
「叔父と糖尿病A」へ続く→ |
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