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動脈硬化症(動脈硬化)とは、動脈という血管の内側の壁に、脂肪やコレステロールがたまってしまい、血管が硬く、もろくなる病気のことです。
動脈硬化は、誰でも年をとれば起こります。しかし、糖尿病の方は普通の人より早く動脈硬化が起こり、しかも悪化するスピードも速いので要注意です。
糖尿病の方が動脈硬化になりやすいのは、インスリン(インシュリン)の分泌が不足することで、糖質の代謝の異常が起こり、高脂血症(脂質異常症)が進行してしまう、高血糖が原因で血液が固まりやすくなってしまう、高血圧の合併が一般の人より多い、などの理由からです。
動脈硬化が悪化していくと、血管が詰まってしまいます。血管が詰まると、その先に血液が流れなくなるために、いろいろな障害が起きてきます。
心臓の筋肉に栄養や酸素をおくる働きをする冠動脈に動脈硬化が起こると、「狭心症」と「心筋梗塞」が発症してしまいます。
糖尿病の方が心筋梗塞を起こすと心不全が起きる可能性が高くなるので注意が必要です。
そして、動脈硬化が脳の動脈に起こると、脳卒中になる原因になります。
脳卒中には 、脳梗塞と脳出血があります。脳梗塞とは、脳の血管が詰まってしまうことで、脳出血とは、脳の血管が破れて出血してしまうことです。
さらに、足の血管に動脈硬化が起こると、足が冷たく感じたり、痛みを感じたり、足の脈拍がなくなったりする症状が起こります。これを下肢閉塞性動脈硬化症(かし へいそくせい どうみゃくこうかしょう)といいます。
糖尿病の動脈硬化による病気についてさらにくわしくは、「糖尿病 その他の合併症」のページをご覧ください。 |
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