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糖尿病の病状を調べるために、試験紙を利用することがあります。試験紙とは、尿にひたして、そのひたした部分の紙の色の変化によって病気の進行具合や病状をみることができる細長い特別な紙のことです。
糖尿病に関連して使われる試験紙による検査を、いくつか紹介します。
・尿糖試験紙法
尿の中にブドウ糖(尿糖)が出ているかどうかを調べることができる試験紙検査です。
専用の試験紙を尿にひたして行います。この検査で糖が出ているという結果がでても、その1回だけで糖尿病と決定されることはありません。
なぜなら、糖尿病は、高血糖が長く続いてしまう病気なので、その1回だけでは断定できないこと、そして、尿に糖が体質的に出てしまう場合もあるからです。
・ケトスティックス
ケトン体が尿にあるかどうかを調べる試験紙です。尿に試験紙をひたし、その部分の色の変化で判断します。
ケトン体はインスリンが不足すると検出されます。ですので 1型糖尿病の方にとっては重要な検査データとなります。
ケトン体に関してくわしくは、「危険!糖尿病と昏睡」のページを見てください。
・尿タンパク検査
尿にタンパクが出ているかを調べる検査です。尿に試験紙をひたし、その部分の色の変化で判断します。
糖尿病の方が、合併症である糖尿病性腎症が発症しているかを調べることができます。タンパクが検出されれば、腎症が悪化していることがわかります。
しかし、この検査では、腎症の初期段階を調べることができません。腎症の初期段階では尿にはごく微量なタンパクしか出ないので、そのタンパクを検出できないからです。
そのため、微量のタンパクを検出することができる検査の「尿中微量アルブミン検査」を行います。
尿中微量アルブミン検査に関しては、「糖尿病性腎症と「たんぱく尿」」のページをご覧ください。 |
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