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もっとも効果的で、一番重要な治療法である「食事療法」は、適正におこなうことで、たちまち糖尿病が改善されることも少なくありません。
それでは、なぜ、それほどこの食事療法が糖尿病の治療には効果的なのでしょうか?
食事の量により、インスリンの分泌量が影響されます。糖尿病の人はインスリンの作用が低下しているので、たくさん食べ過ぎると、さらにインスリンの作用が低下して血糖値があがってしまします。
あまり長い間 膵臓が高血糖にさらされることは危険です。膵臓が正常にインスリンを分泌できなくなり、そのうちインスリンの分泌をしなくなってしまうからです。
食事療法は、不足しているインスリンの働きにあった量の食事をとるようにコントロールすることです。そうすることで、食べ物から得たブドウ糖をインスリンがうまくエネルギーとして利用できるんですね。
そして、血糖値をおさえ、膵臓の負担を軽くして、再び十分な力を発させることができるんです。
糖尿病は、現在では完全に治すことはできませんから、糖尿病の治療とは、「合併症を発症させないようにする」または「合併症がこれ以上進行しないようにする」ことが大きな目的となります。
その目的のためにいちばん効果的で重要な治療法が食事療法なんです。
食事療法をしっかりと行えば、合併症を発症させず、正常に近い状態で生活することができます。
特に 2型糖尿病の場合は、食事療法だけで 70%以上の患者さんが病状を改善することができるというデータもあります。
また、飲み薬やインスリン注射を行っている人でも、食事療法をしっかりと実行することで、治療効果が上がります。
それぐらい、糖尿病での食事療法は、とても大切なものであり、基本であり、効果的なものなのです。 |
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