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尿ケトン体検査(尿中ケトン体検査)は、インスリンの作用が不足しているかどうかがわかる検査です。
糖尿病の状態やその進みぐあい、血糖コントロールがうまくいっているかどうかを判断するのに役立ちます。
ケトン体とは、脂肪が分解されるときに生じる廃棄物で、アセトン、アセト酢酸、3−ヒドロキシ酪酸という3つの物質の総称です。ブドウ糖が不足したときに代わりのエネルギー源として使われるものです。
血液中のブドウ糖がしっかりとインスリンによってエネルギーとされれば問題ないのですが、インスリンが不足すると、脂肪をエネルギーとして利用するようになり、ケトン体が生まれます。
つまり、ケトン体が血液の中にあるということは、インスリンが不足しているということがわかります。ケトン体は健康な人の血液の中にも存在しますが、量は多くありません。
血液の中にケトン体が多い状態のことを「ケトーシス」といいます。血液の中にケトン体が増えてくると、血液は弱アルカリ性から酸性へと変わってしまいます。
この、血液が酸性になってしまっている状態のことを「アシドーシス」といいます。
そして、ケトーシスによりアシドーシスの状態になってしまっていることを「ケトアシドーシス」といいます。
ケトアシドーシスになってしまうと、、血液の中の酸素の利用が低下することで、吐き気・腹痛・深く早い呼吸、意識障害、などのさまざまな症状が発症します。
そして、さらに状態が悪化すると、危険な状態である「ケトン性糖尿病性昏睡(けとんせい とうにょうびょうせい こんすい)」、にまでなってしまいます。 |
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